残像時代 中村靖日_blog

weblog by yasuhi nakamura

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KUDAN Project『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』

仕事関係の皆さんと一緒に名古屋で観劇。KUDAN Project『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』愛知県勤労会館、千秋楽の13日マチネ。本広克行監督が観にいらしていて開演前にご挨拶する。

2002年の初演以降、再演を重ねてきたKUDAN Projectの名作二人芝居『真夜中の弥次さん喜多さん』。今回は喜多役・小熊ヒデジ氏と弥次役・寺十吾氏のキャスティングをそのままに、新たな視点でしりあがり寿氏の原作を再戯曲化。キャスト総勢161人による新作『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』として上演。

寺十吾さんとの出会いをぼくは憶えていない。板の上の彼、ではなく呑み会などで話をする機会が数度あったのは確かだ。その頃の印象は"小声で話す、穏和な人"。そして初めて舞台の彼を観たのが二人芝居『真夜中の弥次さん喜多さん』だったのだ。衝撃…それまでぼくの中にあった"寺十吾像"が根底から覆えるキレと張り、存在感、濃厚な色気。もちろん作品も素晴らしかった。鬱蒼と蔦がからまったシアター・グリーンの外観はまるで子供のころ「幽霊が出るらしいぜ」とささやき合った町外れに立つ朽ちかけの洋館のようで、うっかりそこへ迷い込んでしまって夢かうつつか、あやしげな奇術を見せられたかのような深い陶酔に襲われる芝居だった。終演後、興奮気味に挨拶しに行くと寺十さんはやはり物静かで、でもいつもより少しだけ大きな笑顔だった。

そして『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』。前作と共通するシーンやセリフ…執拗な反復/反転が重層化する…を軸にしつつ161人のキャストによって現出された壮大な幻が交錯してゆく。大きなホールということもあり役者の細やかな表情や所作が届きにくく、二人芝居にあった空気の密度、奇術的な仕掛けによる夢幻感、そして胸をしめつけられるラストシーンの寂寥が薄まってしまった感は否めず、個人的には前作の方が刺激的だったかもしれない。でも、おびただしい数のキャストによってつむがれる弥次喜多の妄想と狂気が小さな端緒から一気に歯止めが利かなくなって肥大化し混沌としてゆくさまは、二人芝居とはまったく異質なリアルを感じた。変奏された名作の瞬間に立ち合えた幸福。
  1. 2005/08/13(土) 23:59:59|
  2. 感想
  3. | トラックバック:2
  4. | コメント:4
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コメント

Re:

はじめまして

『運命じゃない人』超低予算の地味な作品なので
ゆったりした優しい気分で観ていただければ幸いです
どうぞよろしくお願いいたしますっ

寺十さんと絡んだのは
今年撮った『佐藤四姉妹』だけですね 実は
知り合ってから 随分たつのですが

tsumazukiの皆さんとはなにかと縁があり、
昔から知ってる人が何人かいます
  1. 2005/08/19(金) 09:28:54 |
  2. URL |
  3. ysh #zRol3RE6
  4. [ 編集]

トラックバックさせて頂きました。

私も楽日に観に行っておりました。本広監督も来られていたんですね。翌日に新作映画のイベントがあったので前日入りされていたんですね。
『運命じゃない人』は近々観に行く予定です。評判がいいので楽しみにしてます。
そういえば中村さんって寺十さんが演出された『佐藤四姉妹』に出演されてましたね。
  1. 2005/08/19(金) 03:40:23 |
  2. URL |
  3. 法水 #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:

>とろろさま

どもです
コメント等は お気軽にどーぞですよ^-^
ついさっきまで原作を読まれてたなんて奇遇?ですね
しりあがり寿先生の『弥次喜多in Deep』という続編もあり
この二作が二人芝居の原作となっているようですヨ
キャスト161人といっても
やはり二人芝居が主軸となっている作品でしたが、
全員でのダンスシーンは超圧巻でした
少年王者館の夕沈さんによる振り付けだそうです
二人芝居でも同じダンスはあったのですが
あれだけの人数 前列から後列へと織り込まれたズラシが絶妙で
再演されるときはぜひご覧になってみてください

寺十さんのような素晴らしい俳優は やはり世の中に大勢いらして
未熟者のぼくは もっと精進しなければと痛切に感じます
  1. 2005/08/16(火) 02:53:44 |
  2. URL |
  3. ysh #zRol3RE6
  4. [ 編集]

!!!

こちらでは、どうもはじめまして。
おじゃまいたします。

すみません。
個人的にとってもびっくりして、
つい書き込んでしまいました。
さっきまで『真夜中の弥次さん喜多さん』(しりあがり寿さんの)を読んでいたものですから。。。

二人芝居があったことも知らずにびっくりし
(寺十吾さんの弥次さんにも☆)、
おまけに161人芝居、ですか・・・。
その規模のギャップがすごいですね~。
でも、どの宿場町も、大人数の人が場を作り出していたような原作なので、
ある意味、大人数芝居は効果的なのでしょうね。

突然におじゃましてスミマセン^^;;
失礼いたしました。
  1. 2005/08/15(月) 01:51:15 |
  2. URL |
  3. とろろ #-
  4. [ 編集]

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百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん

ちゃぁんと出演者の方のお名前を列記したり原作脚本演出とこまごまと記入しておられるあたり脱帽でございます。ほんとにお芝居好きなんだろうなぁ感がひしひしと伝わって来ますです。面白かったなー、また絶対見たい!!!今世紀1・2を争う勢いで面白かった。自分の....
  1. 2005/10/07(金) 22:15:51 |
  2. ★BDD FAN★

『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』2回目

=== 『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』@愛知県勤労会館 ===[[attached(1)]]主催:KUDAN Project共催:少年王者舘、てんぷくプロ、tsumazuki no ishi脚本・演出:天野天街   原作:しりあがり寿出演:寺十吾(弥次)、小熊ヒデジ(喜多)、夕沈(やじ)、石丸だいこ
  1. 2005/08/19(金) 03:38:09 |
  2. 法水堂
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