残像時代 中村靖日_blog

weblog by yasuhi nakamura

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『駅馬車』『下宿人』



あるテレビ番組のゲストに呼んでいただき、先週収録があって。その場で話題に上がった映画をあらためて観てみた。

『駅馬車』(1939)ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演。言わずと知れた西部劇映画の名作。

『下宿人』(1929)アルフレッド・ヒッチコック監督が初めてサスペンスを手がけたサイレント時代の作品。

『悪魔のいけにえ』(1974)トビー・フーパー監督。実際の事件をモデルにしたB級ホラー映画の金字塔。

話は飛ぶようだけれど。

学生の頃、マーチン・スコセッシ監督がゲスト出演したアメリカのテレビ番組『アクターズスタジオ・インタビュー』を録ったビデオを、先輩の佐藤信介さんが見せてくれた。『タクシードライバー』の紹介になって映画の画面が映し出された時、はっとした。何度も観ていてデ・ニーロの物真似だって出来るぐらいの作品なのに、印象がまったく違う…!そこに映っていた『タクシードライバー』はビスタ、つまりオリジナルのフレームサイズだったのだ。それまでにぼくがレンタルビデオやレーザーディスクで観た『タクシードライバー』は全てスタンダードサイズにトリミングされたもの。オリジナルのサイズで『タクシードライバー』を観たのはその時が初めてだったのだ。ほんの数カットではあったけれど。空気感の広がりや被写体の存在の濃度…製作者が意図する映像設計とトリミングの関係を再認識した経験。

子供の頃にテレビの映画番組やレンタルビデオで観た映画の多くはこういった修整が施されていた。理由は知らないけれど、推察するに昔はテレビ画面が小さかったから観やすくするための配慮だったのだろうか。DVDの普及で古い映画をオリジナルのサイズで容易に観られるようになったのは嬉しい話である。でもなぜか、本来ならテレビフレームに収まらないはずの画面をちょっとばかし不自然なカット割りやパンを駆使してどうにか観客/視聴者に伝えようとしていた時代の痕跡は、いまだに心躍るものがあったりもする。これに似た現象というか、より市民権を得ていて一つの文化と呼ぶべきは日本語吹き替え。刑事コロンボもダーティハリーもMr.ブーも、やっぱ吹き替えだよね。

そういうわけで、結局のところ『悪魔のいけにえ』は観直さなかった。いつも借りてるレンタルビデオ店にVHSはあったけれどDVDがレンタル中だったのだ。じゃあ上で書いた話はなんだよー!ってな感じですが。これは中学の時だったかスタンダードにトリミングされたビデオを一度観たきりだし、どうせならやはりオリジナルサイズで観たいかなと。

『駅馬車』も観るのは久しぶり。淀川長治さんは38回観たらしいですね、フィルムで。ぼくは3回目くらいです。フィルムでは一度も観たことありません。甘ちゃんですな。馬上のネイティブアメリカンと疾走する駅馬車の銃撃戦は、移動撮影が映画の根源的な欲望をはらんでいる証明と言うべき名シーン。

『下宿人』。1929年にここまで洗練された映像演出をしているのはさすがヒッチコック。ガラス張りの天井ショットは有名だけれど、むしろアオリやフカンを取り入れたアングル、手錠など効果的に利いてる小道具、といった派手ではない設計も堅牢な作品の裏付けか。

…まとまらんかったな。
  1. 2006/01/21(土) 04:44:52|
  2. 感想
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:3
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コメント

Re:

>ルーシー さま

はじめまして。ぼくはジョン・ウェインというよりジョン・フォードを敬愛してます(笑)。ブログ拝見しました、整然とたくさんの分量を書かれていて凄いですね。よければぼくが携わった仕事もぜひ観てくださいー
  1. 2006/07/17(月) 16:49:38 |
  2. URL |
  3. ysh #zRol3RE6
  4. [ 編集]

はじめまして~♪

はじめまして、私もジョン・ウェインを敬愛するひとりです。

 「駅馬車」から始まり、「騎兵隊」くらいまでの作品が特に好きですね~、頑固で無器用でもときおり見せる優しさが彼の魅力でした。

 私も今回、ジョン・ウェインについて記事にしました~よかったら遊びにいらして下さいね、ではまた!
  1. 2006/07/16(日) 11:43:53 |
  2. URL |
  3. ルーシー #7qx8asY6
  4. [ 編集]

そんなこんなで、お久しぶりです

更新がかなり滞る。ここのブログは日記的なものというより、せっかくコメントやTBも開いてるわけだし、なるべくは情報や感想、提言を反射させていく場にしようというのがコンセプトなんですな一応。でもま、そのためには新しい映画や本や現象について書くべきだろうけど。いや触れてるんですよ、新しいのも、それなりに、たくさん。まあ、それでも、なかなか、色々と…ねえ?(笑)
  1. 2006/01/21(土) 04:48:48 |
  2. URL |
  3. ysh #zRol3RE6
  4. [ 編集]

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「駅馬車」

駅馬車『駅馬車』(''Stagecoach'')は、1939年のアメリカ映画。アメリカの西部劇映画として歴史に残る作品である。原作は、アーネスト・ヘイコックスの短編小説『ローズバーグ行き駅馬車』(ハヤカワ文庫「駅馬車」/井上一夫訳)で、かなりの短編。それをジョン・フォード監
  1. 2007/02/11(日) 04:12:39 |
  2. 映画の缶詰
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